診療情報管理士の認定試験で通教生の合格率が低い4つの理由
『診療情報管理士の認定試験の合格率は指定校生と通教生でどのくらい違うものなので
しょうか?やはり大学や専門学校に通う方が有利なのかな?でも時間やコストの問題が
あるので悩んでいて.. 』と読者の方達からご相談を頂きました。合格率について実際に
どのくらいの差があったのか?そしてその原因は何だったのか?についてお話します。
目次
認定試験で通教生の合格率が4割を切ってた4つの理由
診療情報管理士の養成課程が設置されている指定校は全国で60校前後あります。校数は
毎年変動していて私立大学が20校で専門学校が40校程度です。どこも生き残る為に必死
で努力していて指定校生の合格率は70~90%前後で、一方で通教生の合格率は40%を
切っている状態が続いていました。合格率の大きな差の原因は何だったのでしょうか?
理由1 受験勉強で使う教材に差が有り過ぎたから
指定校生は日本病院会様が指定する大学や専門学校での指定の学科で指定の単位を取得
するように決められています。各学校で独自の教科書等が有り、それを用いながら講義
を日常で受けています。小テストやレポート、期末試験のようなイベントも在ると推察
されます。その一方で通教生は公式テキスト3冊や延々と続く沢山の授業の動画、確認
問題、練習問題、科目試験の問題が与えられています。また公式テキストに例題も収録
されています。上記のアイテムは基礎課程と専門課程で所定の単位を取る為の教材で、
ここまでならば両者に優劣の差はほぼ無いです。しかし規定の単位を取得し終えた後に
認定試験に向けて受験勉強を始める段階になると両者の情報の格差は甚大になります。
参考までに診療情報管理士の認定試験の出題分野と出題基準は以下のように規定されて
います。因みに『診療情報管理Ⅱ』の冊子は認定試験の受験勉強で特に使わないです。
- 基礎分野
- 公式テキスト1(診療情報管理士テキスト 診療情報管理Ⅰ 基礎・医学編)
と『診療情報管理Ⅱ 基礎・医学・医療用語編』及び診療情報管理士教育練習
問題(基礎・医学編)を中心に出題する - 専門分野
- 公式テキスト2(診療情報管理士テキスト 診療情報管理Ⅲ 専門課程編)と
診療情報管理士教育練習問題(専門課程編)を中心に出題する
理由2 受験勉強の方法が確立されてなかったから
指定校生は認定試験に向けて受験勉強をする際に模試問題や要点のまとめプリント等の
教材を学校からもらえます。これらを繰り返し演習したり暗記したりすることで合格率
を上げている訳です。でも通教生の場合はそれらに相当する教本が長らく存在しません
でした。日本病院会様に『認定試験の受験勉強はどうやれば良いでしょうか?』と質問
すると『公式テキストを自分でまとめたりして.. 』と衝撃のお返事を頂けてしまう事態
がずっと続いていました。いくら確認問題や練習問題と科目試験の問題を持っていても
これでは勝負になる訳がないです。そこで株式会社エジュカルサポート様が2005年から
診療情報管理士の認定試験の為に模試問題と一問一答の問題集に語呂合せ等の暗記本の
教材を市販し始めて下さいました。これにより認定試験の受験勉強における情報の格差
が完全に解消されました。まさに救世主の降臨と言えるくらいの画期的な出来事でした
が、それでも有効な受験勉強の方法論が通教生に供与された訳ではありませんでした。
3種類の教本中で知らない用語が多数出てきて、それらの読み方や意味、疾患の病態、
ICD-10のコード等をどうやって調べて理解して身につけて受験勉強に臨むべきなのか?
のノウハウの部分が不完全でした。そこに光を当てて通教生の方達を救済する為に立ち
上げられたのが当サイトです。例えば知らない語句を調べる時に公式テキスト中にマー
カーを引いて全体の通読を何度も繰り返すというやり方は弊サイトでは絶対禁忌として
禁止しています。優秀な教材を開発できる企業様であっても、完璧な受験勉強の方法を
教授することまではできませんでした。職種が異なるのでそれは仕方がないことです。
従って弊サイトの読者の皆様におかれましては、当サイトが自信を持って配信している
コンテンツの内容に忠実に沿って受験勉強を進捗させて必ず合格をして頂きたいです。
理由3 受験勉強のペースの管理が難しかったから
通教生が受験勉強をする上でもう一つ、社会人として医療事務等の仕事をしながら自己
管理によってペースメイキングをしなければならないことが大きな障壁でありました。
ただそれは診療情報管理士の認定試験に限らず、どんな資格試験の受験勉強でも事情は
同じです。働きながら大変でも勉強時間を捻出して受験勉強を進めて残り時間でどんな
設問が出されても合格ライン(合格基準点)を超えられるだけの得点力を身につけなけ
ればいけません。弊サイトで提案している実践的な計画の立て方を参照されて下さい。
理由4 年齢が高くなり受験勉強がきつかったから
何度か『医療事務の仕事を10年以上続けてきて病院の中のことはよく分かってるけど、
私はもう歳だから難しくて新しい知識を理解して覚える動作が辛くて、どうすれば良い
でしょうか?』という質問を頂いてきました。診療情報管理士の認定試験の受験勉強に
限らず、人は加齢と共に新しい内容の学習がきつくなる傾向が一般にあります。しかし
『高齢で頭が鈍くなって覚えられないから』という理由で受験勉強から逃げたいのなら
当サイトの編集部の担当者としては引き止めませんのでご自由にされて下さい。因みに
弊サイトの読者の方達の中で今までの最高年齢は50代後半でした。さすがに60代以上は
いらっしゃいませんでしたが、50代後半の方でも認定試験に合格できた実績があります
のでどうか諦めずに根気強く地道に受験勉強に取り組んでほしいです。『医療の資格』
の3種類の教本と当サイトの方法論をコラボさせれば指定校生に劣る情報の格差は全て
解消できると言い切れます。あとは残り時間で受験勉強をやり込んでどこまで得点力を
上げられるか?だけが課題です。第18回の認定試験までは弊サイトは存在していません
でした。その為に通教生は受験勉強のノウハウの部分で多かれ少なかれ試行錯誤を各位
でしなければならず、準備が長期間に及び易く、また合格率が低い現実もありました。
それに比べて第19回以降の認定試験の受験生の方達はどれ程恵まれているでしょうか?
多くの方達の尽力によりここまでの状況が整ってきていて感謝をして頑張って下さい。
