診療情報管理士の通信教育講座でICD-10の冊子版が不要な理由
専門課程の受講生の方達から『日本病院会が売ってるICD-10の冊子版は通信教育講座
で必要なのでしょうか?けっこう高いのでどうしようかと悩んでて.. 』とご相談を頂き
ました。それは診療情報管理士の通信教育講座を受講している方達は誰しも一度は検討
しないといけないことで、こちらの記事で購入すべきかどうか?結論をお伝えします。
目次
冊子版のICD-10(3冊)を購入する必要が無い4つの理由
専門分野を受講していてまだ11章や12章を学んだことがない方達は日本病院会様から
『これは診療情報管理士になるなら要る本だよ』くらいの勢いで推奨されると『じゃ、
一応買っておこうかな』と自然になってしまうことでしょう。権威性がある立場の方達
からお勧めされると素人は影響を受けてとても流され易いですが、それは間違いです。
理由1 コーディングの問題が認定試験で出ないから
受講生にとって最も大きい理由は診療録管理士の認定試験にコーディングの問題が出題
されない為です。以前は認定試験の会場で教材の持ち込みが許可されていて、ICD-10
の冊子を全員が持ち込んでコーディングの設問を必死で解いていました。しかし現在は
疾患に関して何章の疾病分類になって中間分類項目がどうなるか?を基本的なレベルで
問う問題が少し出されるだけです。従って受講生の方達が認定試験に向けて受験勉強を
している過程でどうしても冊子版の3冊のICD-10が必要になる理由は無いと言えます。
理由2 ネット上でICD-10を無料で使いまくれるから
診療情報管理士の認定試験の受験勉強では医療の資格の模試問題や一問一答の問題集と
語呂合せの暗記本に出ている疾患等については少なくとも全てICD-10のコードを調査
しないといけません。それは疾病の病態等はICD-10の全体構造(コーディングの体系)
を必ず意識しながらどこに分類されているか?その理由はどうしてか?中間分類項目は
どう設定されているか?等のことを基礎課程からしっかりと学ばなければいけないから
です。つまり認定試験の受験勉強は基礎分野の最初からICD-10のコーディングをする
練習をとにかくやりまくらないとダメです。またネット上では2013年版のICD-10が
普通に無料で公開されています。そしてYahoo!やGoogle等で良いので、検索エンジン
に『ICD-10 疾患名等』と入力して検索をすればICD-10のコードがすぐ出ます。最初
は中間分類項目や4桁目、5桁目等の細かい知識を知らなくても問題なくて、とにかく
ICD-10のコードを調べまくって章名とアルファベットの対応関係を含めて身体で覚え
なければなりません。その為のツールがネット上で無料で公開されているので冊子版を
高い金額を払って購入する必要は全く無いことになります。通信教育講座の教材は公式
テキストの1と2が分厚くて重くて持ち運ぶのが大変なのもあり、冊子版は不要です。
理由3 日常の実務で使用する場面があまり無いから
これは実務の現場によりますが、ネット上で無料でICD-10が公開されているご時世に、
現状で紙版のICD-10を使っている医療機関がどのくらいあるでしょうか?統計調査等を
した訳では無いので正確なことは分かりません。でも診療情報管理士の通信教育講座を
受講されている方達が実務での使用の為に冊子版のICD-10を買う必要はほぼ無いです。
理由4 ICD-11が既に実装されていて旧版になるから
2013年版のICD-10は内容例示表(第1巻)と総論(第2巻)、索引表(第3巻)で構成
されています。でも2019年5月の世界保健総会(WHA)でICD-11が採択されました。
つまりやがて近い未来にICD-11が2013年版のICD-10のようにネット上で自由に利用
できるようになると推察されます。その意味でも分厚くて重い冊子版は必要無いです。
因みに2019年5月にICD-11を採択したのは世界保健機関(WHO)ではなくて世界保健
総会(WHA)で、これは一問一答の問題集で出ている事柄なので覚えておいて下さい。
