診療情報管理士の認定試験の受験勉強で絶対してはダメな鉄則
診療情報管理士の認定試験での受験勉強の方法を具体的に解説する前に、絶対やっては
いけないことと、逆にやるべきことがありますので、それらを整理してお伝えします。
診療情報管理士の基礎課程と専門課程での認定試験の受験勉強に限らず、資格試験への
受験勉強のやり方に不慣れな方達は独自で色々考えてもがいて試行錯誤を一般にしがち
です。しかし我流で試行錯誤をしていると無駄が多くなり、制限時間がある受験勉強で
合格基準点を超えられるだけの得点力を身につけられる保証は皆無で注意して下さい。
診療情報管理士の認定試験に関しては定式化された受験勉強の方法論が全く存在せず、
だから間違っていないノウハウの存在を証明する為に当サイトは立ち上げられました。
認定試験の受験勉強で絶対してはいけないこと
診療情報管理士の認定試験の受験勉強ではやってはいけないことがいくつか在ります。
これをやると時間効率が悪くて勉強が進捗しなくて必ず落ちてしまう作業です。従って
こちらの記事で提唱している『してはいけないこと』をまずしっかりと理解して、日常
の受験勉強の作業で活かしてほしいです。ご自身の今までのやり方を改善して下さい。
受験勉強では受験生各位の状況やニーズを踏まえて、体系性を持たせて正しい方法論を
提示してペースメイキングまでしてくれるナビゲーターが必須で、弊サイトでは受講生
の皆様にとってそのような存在になれるようにと願ってコンテンツを作製しています。
受験勉強ではやり方を間違うと努力が簡単に否定されてしまうので注意されて下さい。
基礎課程の公式テキスト1を通読すること
『診療情報管理士テキスト 診療情報管理Ⅰ 基礎・医学編』の教材のことを弊サイト
では名称が長い為に便宜上『公式テキスト1』と呼ぶことにしています。分厚くて重い
冊子ですが、これを最初から最後まで通読して理解して内容を覚えようなんてことは、
認定試験の受験勉強では少なくともしてはダメです。何の意味も価値も無い所為です。
この長大な書籍を読んで内容を全て理解するのに一体どのくらい時間がかかるでしょう
か?そしてそんな苦行をしても認定試験の受験勉強では何のリターンも得られません。
受験勉強での作業としては全く明後日の方向を向いていて何の実効性も無いことです。
公式テキスト1は認定試験の受験勉強では辞書として調べる用途のみに使って下さい。
専門課程の公式テキスト2を通読すること
『診療情報管理士テキスト 診療情報管理Ⅲ 専門課程編』を当サイトでは『公式テキ
スト2』と呼ぶことにしています。これも分厚くて重い教材ですが、基本的には通読を
やってはダメです。但し認定試験の受験勉強ではICD-10の全体の構造(コーディング
の体系)を理解して、その上で疾患の病態等の知識と結びつけて疾病分類を正確に判断
できるようになる必要があります。そこで『11章 国際統計分類Ⅰ』と『12章 国際
統計分類Ⅱ』だけは何度かサッと読んで内容を理解しておいて下さい。公式テキスト2
の他の部分は通して読む必要は全く無いです。因みに専門分野の練習問題や科目試験を
解く際にも公式テキスト2の通読は全く必要無いです。読もう等と考えないで下さい。
両方の課程の講義動画を全編視聴すること
認定試験の受験勉強を始める際に『よーし!基礎課程と専門分野の授業の動画を丁寧に
見直して復習するぞー!』とか言い出す人はまさかいないと信じたいです。少なくとも
認定試験の受験勉強では講義の動画からキャプチャした画像を見返す機会も無いです。
つまり受験勉強の過程では授業の内容を復習したり.. という所為は全く必要無いです。
講義の動画を見返すことは基礎分野と専門分野の内容をダイジェストで振り返って復習
することにつながるだけです。認定試験の受験勉強には関係しないのでやめて下さい。
公式テキスト1と2の内容をまとめること
日本病院会様に『最後の認定試験の準備はどうやれば良いでしょうか?』と質問すると
『公式テキストの内容をまとめたりして.. 』という衝撃のお返事を頂けます。分厚くて
重い2冊のテキストを読んで内容をまとめる作業がどうして認定試験での得点力の養成
に結びつくのか?その論拠を想像してみて下さい。診療録管理士の認定試験に限らず、
どんな資格であっても筆記試験で合格基準点を超えられるだけの得点力を身につける為
には過去問等の問題演習と知識の暗記を同時にやり、それらを繰り返すしかないです。
基礎課程の練習問題の演習を繰り返すこと
基礎分野の練習問題の演習を、認定試験の受験勉強で復習の為に繰り返す必要性は全く
無いです。基礎課程の練習問題は認定試験の実際の設問と比べると細かいマニアックな
内容が普通に含まれていて、認定試験の受験勉強の教材としては適切でないです。認定
試験では公式テキスト1の全ての章の内容を網羅しつつ基本的で素直な問題が多く出題
されています。中には時事的であったり、最新の医療の知識を問われるような選択肢が
あったりしますが、それはごく一部だけです。従って基礎分野の練習問題は不要です。
基礎課程の科目試験の演習を繰り返すこと
基礎分野の科目試験では練習問題の内容をまとめるような基礎的な設問が多く出されて
います。そして認定試験のように五肢択一式の選択問題だけではなくて単純な正誤問題
(○かXを選ぶ)も出題されています。つまり基礎課程の練習問題と同様に認定試験の
受験勉強で活用できる価値は無いです。科目試験の設問を復習とかはしないで下さい。
診療情報管理士に限らず、どんな資格試験の受験勉強でも『過去問題や模試問題を利用
して出るところだけを出ている形で身につける』為の作業が鉄則で不可欠になります。
公式テキスト1の中の例題を繰り返すこと
これは盲点的なことになりますが、公式テキスト1中には少し例題が含まれています。
一応老婆心から申し上げておきますが、その例題を繰り返し解くことは少なくとも認定
試験の受験勉強で必要な演習の作業には決してならないです。基礎分野を受講している
方から質問を頂いて弊サイトの編集部では『そう言えばそんな設問もあったっけ.. 』と
思い出しました。公式テキスト1に収録されている例題は教材の本文の理解度を深める
目的で載っています。出題の形式と難易度の面で認定試験の受験勉強では使えません。
模試問題の演習で正解の確認だけすること
『医療の資格』の模試問題で演習をする時には各設問で正解がどの肢になるか?を確認
して終わりというやり方はしないで下さい。まず五肢択一式の選択問題で全ての選択肢
の内容を理解して、何故その肢が正答になるのか?を確認しなければなりません。それ
には各選択肢中の語句の意味を調べないといけません。疾患等の用語は他にICD-10の
コードを必ず調べて付記しておく必要があります。更にキーワードをどのように変えて
受験生を引っかけようとしているか?選択肢の構成のパターンをいくつか記憶しておく
ことも重要です。例えば一つの疾患名を3個くらいの選択肢で登場させていて、非常に
いやらしい引っかけ方をしている設問も実際にあります。そのような出題パターンにも
慣れていかないといけない事情があります。その他に例えば『13章Mの疾患では全身性
エリテマトーデス(SLE)がよく出されているんだな』等の出題傾向の把握も大切です。
このようにたった一つの模試問題であってもそこから得られる情報や示唆は多岐に渡り
ます。それらを意識しないでうっかり見逃したりしないように注意して解いて下さい。
一問一答問題集で空欄の確認だけすること
一問一答の問題集も模試問題と同様に空欄の中に何が入るのか?を確認して終わりとは
なりません。空欄を含む文章の内容をまず理解する必要があり、知らない用語があれば
意味を調べて下さい。一問一答の問題集では模試問題と違って出題のパターンや傾向を
汲み取る必要は無いです。でもその代わりとても多くの疾患名等が掲載されています。
演習の際は☆のマークがついていたり、模試問題や認定試験で頻出な疾病名等は確実に
覚えておくことが必須です。一問一答の問題集は受験勉強で暗記する為に最後まで何度
も通読すべきです。従って1巡目と2巡目でまずは文章の意味を完璧に調べてしまい、
説明を書き込んでいない語句が無くて全体を軽く理解している状態を目指して下さい。
因みに3巡目以降は模試問題の出題のパターンや傾向を意識しながらひたすら☆マーク
とメジャーな病気名等だけを繰り返し読んで理解を深めながら覚える作業になります。
必要以上に周辺知識を吸収して覚えること
診療録管理士の認定試験では『医療の資格』の模試問題と一問一答の問題集、語呂合せ
等の暗記本をフルに使っても実は情報がまだ足りません。それらに書かれていない知識
が本番で出てしまう可能性が普通にあるからです。認定試験の受験勉強では模試問題や
一問一答の問題集で演習をする時にできるだけ関連する周辺知識まで説明を書き込んで
おくべきです。但し、無闇に知識を広げるべきではなくて、認定試験の出題内容を理解
した上で、あくまで模試問題の演習経験から出そうと思える内容だけにしなければなり
ません。受験勉強では無駄な作業を省くことも大切です。関係する参考知識をどこまで
広げて調べて書いておくか?バランスの判断は難しく試行錯誤を重ねるしかないです。
受験勉強をしていると不安や焦り、怖さが募ってくるのでつい沢山の知識を追加したく
なります。でも客観的な視点を見失わずに、不要な知識を除くことも心がけて下さい。
知識を単語カードに書き込んで覚えること
たまに疾患名等と意味(病態等)、ICD-10のコードを単語カードに細かく書いて暗記
しようとする受験生がいたりします。しかし覚えるべき事柄をカードに書き写して個々
に暗記するような作業は効率が悪いのでやめて下さい。記憶しないといけないんだけど
なかなか覚えられない知識は語呂合せ本等に書き込んで繰り返し見るのが効果的です。
勿論、模試問題の解説部分や一問一答の問題集の空いているスペースに書き込んでおく
ことも有効です。でも英単語のようにカードを使うやり方は無駄が多く勧めないです。
受験勉強をしない日をつくってしまうこと
日本病院会様の通信教育講座に入講されている受講生は大半が医療事務の職種をされて
いる方達です。日常で平日は夕方まで働いていらして、帰宅後に診療情報管理士の認定
試験の受験勉強の為に時間を割くことは誰にとっても難しいことだと分かっています。
しかし受験勉強は1日でもやらない日をつくってしまうと途端に記憶と演習時の勘等が
鈍ってしまいます。次に勉強を始めようとする際に腰が重くなってしまうし、頭のキレ
(反応の速度)が悪くなっていて、学習の効率が低下してしまいます。プライベートで
様々なことがある事情は理解できます。でも時間が無いなりに、例えばスキマの時間を
活用して数十分だけでも勉強の作業を続けて空白の日をつくらないようにして下さい。
因みに診療録管理士の受験勉強では病態が思い浮かばない疾病名が多数登場して、その
名称と病態にコード等を覚えて長期記憶にしていく為には毎日の継続が絶対条件です。
