医療事務最難関の公的資格レセ認歯科の学科試験の勉強方法
診療報酬請求事務能力認定試験(歯科)(レセ認)で学科試験の準備のやり方について
解説します。歯科の医療事務の実務経験が全く無い方達を読者として想定しています。
つまり過去問題の各設問の選択肢中で使われている歯科の用語を何も知らないレベルの
初心者の方達を対象に基礎学力を培って合格できる得点力まで伸ばすことが目標です。
目次
学科試験への受験勉強での具体的な手順
過去問題を15回分通して眺めてみると、例年の出題傾向は似ていて大体同じような内容
の選択肢が繰り返し出されてることが分かってきます。この大まかな問題の傾向を肌で
感じて理解する為には最低でも10回分の過去問を読んで比較する必要があります。経年
での出題傾向の変化が普通にあり得るので、例えば5回分や7回分しか見なかった場合は
知ってる情報量が少なくて当然不利になってしまいます。この資格試験に限らず、学科
試験は過去問題を何回か読んで、解いて、覚えることが基本的な勉強方法になります。
出るところだけ、出題される形で身につけて、同様の内容の問題に対してどんな時でも
制限時間内に合格最低点を取れるように充分な得点力を養成しておくことが本質です。
学科試験は各設問で文章が4個ずつあり『次の文章のうち正しいものはどれですか。』と
問題文があり、正しい文章の組み合せをa~eの選択肢から1つ選ぶ設問が20題あります。
15回分の過去問題を全て眺めてみると学科試験の各設問の選択肢は大きく俯瞰して以下
の3個に区分できることが分かってきます。慣れれば簡単に分類できるようになります。
15回分は4x20x15=1200個の文章があり、通して読んでみると全く同じ内容の文章が
繰り返し出てたり、または少し内容を変更した文章が出題されてると分かってきます。
- 頻繁に出る、常識的な内容で知っておくべき選択肢
- できれば知っておきたい、それなりには出る選択肢
- 知らなくてよくて、必要に応じて調べるべき選択肢
当方は受験勉強をしていて次のように選択肢を2種類に色分けしました。それは赤丸と
青丸をできるだけ覚えておいて、調べる手間を無くして速く解けるようにする為です。
- 頻繁に出る、常識的な内容で知っておくべき選択肢 ≫ 赤丸
- できれば知っておきたい、それなりには出る選択肢 ≫ 青丸
- 知らなくてよくて、必要に応じて調べるべき選択肢 ≫ 何も書かない
例題として55回の問2を取り上げて実際に問題を解く流れがどうなるのか?を説明して
みます。赤丸を確実に覚えておいて、青丸をある程度知っているだけで速く解けます。
(1)はそんなに頻繁には出ませんが、知っておきたい選択肢で文書提供加算は1回目
だけでなく何度でも加算できるので誤りと判断できます。(2)は常識的な内容なので
正しいと分かります。(3)はマニアックな内容で覚えてなくてよく、保留にして後で
判断することにします。でもこの時点で(1)を正しいとするa・c・dの選択肢は×と
分かり、また(2)は正しいと分かってるのでeも×となり、正解はbと確定できます。
因みに(4)も常識的な肢で30点ではなくて15点になりますが、実はこの問題は(2)
まで読んだ時点で赤丸と青丸の知識があれば速攻で正答を出せてしまいます。全く調べ
なくても解けてしまいます。このように問題を解くスピードをできるだけ上げる為には
赤丸と青丸の知識をできるだけ増やしておくことが大切だとご理解下さい。そして問題
によってはどうしても調べないといけない場合が出てきます。その為に点数表と参考書
を使ってできるだけ速く調べて正誤の判断ができるようにしておく練習を反復すること
も過去問題の演習に際しては重要です。更にa~eの選択肢を消去法で切っていって正答
をできるだけ速く出せるようにするトレーニングも必須です。上記の例題のように4個
の選択肢を全て読まなくても正解が分かってしまうケースが実は沢山あります。選択肢
の内容の知識を増やしながら、同時に選択肢中のキーワードに注目して調べるスピード
を向上させつつ、できるだけ速く回答できるようにする解き方の練習を積んで下さい。
4個の選択肢を全て読まなくても自信をもって正答をできるだけ速く選べるようにする
ことを目標の一つに設定して、学科試験では演習を継続してトレーニングして下さい。
診療報酬請求事務能力認定試験(歯科)に向けて学科試験の受験勉強で過去問題の演習
をして準備するには3個の作業が肝要になります。残り時間で精一杯追い込んで下さい。
- 各設問の選択肢の内容の知識(赤丸と青丸)をできるだけ増やす
- 選択肢中のキーワードに注目して正誤を調べるスピードを上げる
- 5個の選択肢を消去法で処理して速く回答する解き方を練習する
学科試験の演習の1巡目にする作業
用語の意味を特に調べずに各設問の選択肢の意味をざっと理解して、それに対する解説
の内容を一緒に理解して下さい。興味を持った用語の意味は調べても無駄にはならない
ですが、この段階ではとにかくスピードを重視して速く読破してしまうことを心がけて
下さい。初心者なので難しい歯科の専門用語をいきなりズラズラと読み始めると、嫌気
がさして最も挫折し易いからです。例えば、療養担当規則の条文がそのまま書いてある
選択肢があったりして読みづらかったりもするので、とにかく速く読み終えて下さい。
因みにご自身で調べた用語等の意味は解説のページで横のところにちょっと書き込んで
おくとかしておけば良いです。そうすると演習をする度に言葉の内容も確認できます。
読者の方達は診療報酬請求事務能力認定試験(歯科)の資格を目指していて、歯科医師
や歯科衛生士、歯科技工士、歯科助手等になりたい訳ではないので、専門用語の意味は
外観のイメージを軽くつかんでおくだけで十分です。例えば『ブリッジは欠けてる歯を
補填する金属等の詰め物』みたいな感じで、簡単な言葉でイメージを覚えておくように
して下さい。そんなに深い理解と知識はレセ認の歯科では要りません。逆に必要以上に
突っ込み過ぎると、調べる作業で時間と労力の負担だけが大きくなってしまい、一方で
リターンとして得点力が上がらずに受験勉強が失敗してしまうので注意をして下さい。
資格試験の勉強では力を入れる部分を間違うと一般に努力が無駄になってしまいます。
学科試験の演習の2巡目にする作業
2巡目になると選択肢の内容に対して頭がだいぶ慣れてきます。よく出てくるのとそう
ではないのが分かってきますので各選択肢について赤丸と青丸をつけていって下さい。
それから興味をもてた専門用語は調べてみても良いです。但し、全ての用語を網羅的に
調べるとかは時間と労力の無駄なのでやめて下さい。それから選択肢の文面で特に数値
が怪しくて現在もこのままなのか?疑問を感じるような場合は書籍版とWEB版の診療
報酬点数表を使用して算定項目毎に所定点数を最新の内容にアップデートして下さい。
この作業も明らかにおかしくね?と思えるような選択肢だけにして、全部の内容を調査
して確認するようなことはしないで下さい。それは時間と労力が無駄になるからです。
学科試験の演習の3巡目にする作業
3巡目になると歯科の専門用語に対して自身なりにイメージを抱けていて、また選択肢
の内容を結構覚えてきます。完璧に覚えた肢は除き、不安なのだけを見直して下さい。
学科試験の演習の4巡目にする作業
4巡目はもう読まなくてよいと感じる選択肢が増えてきます。でもここで油断をせずに
最後の仕上げとして、まだ不安を感じる選択肢の内容だけをひたすら暗記して下さい。
学科試験の演習の5巡目にする作業
多くの受験生の方達は時間が無くて5巡目までは到達できませんが、相当に努力をして
ここまでこれた方は、細心の注意を払いながら慎重に最後の調整をやり抜いて下さい。