診療情報管理士の認定試験で頻出な疾患の合併症と検査まとめ
診療情報管理士の認定試験の基礎分野では有名な疾患の合併症が何であるか?の知識が
問われます。合併症は一般に医療事故ではないと臨床医の先生方により捉えられている
点を踏まえて、合併症だけ特化して身につけられるようにまとめておきます。その他に
臨床の現場で実施されている検査もそれなりに出題されますので一覧にしておきます。
有名な疾患の合併症まとめ
診療情報管理士の認定試験では『どの疾病について合併症の知識が求められるのか?』
が決まっていて、そんなに多くは出されません。またメジャーな病気について合併症を
覚えておくと原死因を判定する問題の特に『修正ルール ルールC 連鎖する病態を優先
して選択する』が関係する場面で活かせます。一石二鳥なのでしっかり覚えて下さい。
余談ですが、診療情報管理士の認定試験での受験勉強をしていて病名等を見たら読み方
や意味、病態、ICD-10のコードをその場で調べて書き込んでおく習慣をつけて下さい。
発端となる疾患 | 合併症となる疾病 |
---|---|
尿道炎 3つ | 精巣上体炎・尿道狭窄・男性不妊症 |
妊娠高血圧症候群、妊娠高血圧腎症 2つ | 子癇(しかん)・HELLP(ヘルプ)症候群 |
多胎妊娠 2つ | 貧血・羊水過多症・妊娠高血圧症候群・早産(自然早産)を伴い易く、合併症は双胎間輸血症候群と一児死亡双胎 |
常位胎盤早期剥離(早剥) 1つ | 播種性血管内凝固症候群DIC |
尋常性天疱瘡(てんぽうそう) 2つ | 胸腺腫・重症筋無力症 |
デュピュイトラン拘縮 1つ | ナックルパッド |
脂漏性角化症(老人性疣贅(ゆうぜい))のレーザートレラ徴候(ちょうこう) 1つ | 内臓悪性腫瘍
レーザートレラ徴候は急速に全身で発症する多発性の脂漏性角化症で、色素が沈着した皮膚の病変を多く生じさせて痒み(かゆみ)を伴う |
皮膚筋炎 1つ | 悪性腫瘍 |
(上腕)二頭筋筋炎 1つ | 慢性腱鞘炎(けんしょうえん) |
・糖尿病性網膜症(7章H35.0) 眼底検査で診断し、やがて失明(7章H54.0)する ・糖尿病性腎症(4章E14.2) 腎症は腎機能低下とも言う ・糖尿病性(末梢)神経障害(4章E14.4) 自律神経障害(6章G90.9)が発症すると起立性低血圧・発汗異常・頑固な下痢と便秘・排尿障害・インポテンツ等が起こる ・糖尿病性壊疽(えそ)(4章E14.5) 細菌感染や動脈硬化による壊疽は足先のみに発症する ・糖尿病性動脈硬化症(4章E14.5、9章I79.8) 糖尿病が悪化すると糖尿病性昏睡(高血糖と脱水により意識障害を伴う状態)(4章E14.0)も発症し、糖尿病では虚血性心疾患と脳梗塞の発症頻度が高い |
検査と対象の疾病等まとめ
診療情報管理士の認定試験の基礎課程で検査は出題が増えてきています。とは言っても
認定試験で出される検査の個数は少しだけなので対象と一緒に確実に暗記して下さい。
検査 | 対象とする疾患等 |
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セクレチン試験 | 慢性膵炎
|
BT-PABA試験 | 膵外分泌機能の検査法で、膵キモトリプシン(タンパク質分解酵素)の分泌状態を調べる |
ブロディ・トレンデレンブルグ検査、ペルテス検査 | 下肢静脈瘤(30~40代の女性に好発する) |
コルポスコピー | 膣拡大鏡診で子宮頸部を拡大して観察する子宮頸癌(けいがん)の検査法 |
ヒステロスコピー | 子宮内視鏡で子宮腔内を直視(直接観るという意味)下に観察する子宮体癌(たいがん)の検査法 |
テンシロンテスト | 重症筋無力症 |
スパーリングテスト、ジャクソンテスト | 頚部(けいぶ)椎間板ヘルニア |
スパイログラム | 肺活量等を測定して呼吸機能障害の程度を視る、最も基本的な検査法 |
パルスオキシメータ | 動脈血中の酸素飽和度(サチュレーション)SpO2と脈拍数を計る検査法
PaO2は動脈血中の酸素の分圧で、PaCO2は動脈血中の二酸化炭素の分圧のことである |
スワン・ガンツ・カテーテル検査 | 循環動態因子3個(循環血流量・肺動脈楔入(せつにゅう)圧・中心静脈圧) |
NT-proBNP検査 | 慢性心不全リスク検査で、心臓から分泌されるホルモンのNT-proBNP(N末端プロ脳性ナトリウム利尿ペプチド)の値を採血により調べる検査
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TPHA法 | トレポネーマ抗体(IgG抗体)を検出する梅毒の検査法 |
STS法 | リン脂質の抗体を検出する梅毒の検査法 |
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